「独りでいると自分が消えて無くなりそうに思えてくる。

そんな自分が許せなかった・・・」

　埼玉県東松山。4人姉妹の末っ子、高橋すえこは、自称大工で呑んだくれの父親邦夫と水商売で家計を支える母親美津子の元で家族の絆がないままに育った。 中学1年、メグミ先輩と出会い、髪を染め、万引きを教わり、タバコも覚えた。 そして、後に恋人になるツッパリ達也とその仲間も紹介され、心が満たされていくすえこ。 盗難バイクをいつも買ってくれた村上モータースに入り浸る。しかし、村上は盗難バイク密売で逮捕、すえこも補導されてしまう。 そんな中、達也とメグミの浮気の現場に出くわし、メグミと初めてのタイマン勝負。 家でも父親邦夫が母親美津子に暴力を振るうなど独りぼっちで消えそうなすえこの心は荒んでいく。

　ある日、スケ番の由美と里佳に脅かされるすえこ。そこにレディース紫優嬢の総長美穂と副総長みゆきが表れ助けられ、集会に誘われる。 紫優嬢のメンバー全員からの一発に耐えレディース紫優嬢に入ることを許されたすえこの人生は一変していく。 特攻服を身にまとい、喧嘩に明け暮れ、次第に頭角を表していくすえこ。 そして、美穂から紫優嬢4代目総長を任され関東制覇を目指し猛進していく。 弱冠15才のレディース総長すえこは、マスコミに取れあげられ一気に話題となり、伝説化していく。 しかしそれは、仲間からの妬みのはじまりだった・・・

　他チームとの抗争の中、傷害容疑で逮捕されるすえこ。 やがて中等女子少年院おくりとなり、奇妙な囚人たちと1年間共同生活を送る。 あとから少年院にやってきた美奈から、すえこが紫優嬢を破門になったことを知らされ激高、そしてやがて退院し、破門が嫉妬によるものと知りけじめをつけにいく。 そしてまた独りぼっちになったすえこは、さらに転落していき2度目の逮捕。 警察での接見ですえこは、母美津子から衝撃の事実を知らされる・・・